クリスタル、"世界は広く私はどこかで何でもない"

2024.2.28 Vogue korea インタビュー

https://www.vogue.co.kr/2024/02/28/크리스탈-세상은-넓고-나는-어디선가-아무것도-아니/?ddw=149769&ds_ch=twitter&utm_source=twitter&utm_medium=SNS

 

デビュー時からクリスタルは過剰だったことはない。湖のように物静かで毅然としている。石を投げて波紋を広げられるのは本人だけだ。

 

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SOFT GLARE 2024 ラルフローレンコレクション プレスプリングシーズンは、素朴でロマンティクなものと柔らかいパステルトーンの調和に集中した。午後6時45分、メルボルンローズバッドビーチで向き合ったクリスタルの美しさ。

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STANCE CHANGE アメリカンテーラリングを欠かせないラルフローレンコレクション。2つボタンのジャケット、シャツ、リネンシルク素材のパンツにオープントウストラップヒールをスタイリングした。

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FLAWLESS FLOW ラルフローレンが今回のコレクションのために選んだカラーはピンクだ。57年に及ぶハウスの神髄がつまった、すっきりしながらも力のあるラルフローレンらしいデザインにバレリーナピンクを加えたオフショルダードレス。

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SWIRL SWIRL SWIRL 映画<거미집(Cobweb)>でカンヌ国際映画祭を訪問した俳優クリスタル。1999年アカデミー授賞式で披露した象徴的なラルフローレンのドレスを再解釈したチュール素材のイブニングドレスにオーバーサイズのカシミアセーターと白いエスパドリーユをマッチさせた。

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STANDING POINT ‘シンプルイズベスト’という言葉がよく似合うラルフローレンコレクションはいつも簡単そうに見えるがモダンなデザインで人々の心を魅了する。堂々とした現代的な女性といえば思い浮かぶクリスタルがポロカラーが追加されたHラインニットクロシェドレスにホワイトヒールサンダル、‘ストラップミニスチール’ ウォッチを着用してゆったり座っている。芝生の上に置かれたカバンはニューヨークの建物からインスパイアされた ‘RL 888ボックスカーフスキントップハンドル’ バッグ。

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MODERN ART 2024 全豪オープン観覧のためにメルボルンを訪れたクリスタル。ラルフローレンツイードジャケットにVネックカーディガン、1993年F/Wランウェイからインスパイアされたエンベリッシュメント (裁縫や手芸においてデザイン上の理由から作品に付け加えられる飾りのこと)シアーパンツを着用した。

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VICTORIAN GREEN 古風な英国ヴィクトリア様式とアメリカを象徴するラルフローレンコレクションが出会った。ベストとボリュームのあるスカートにウェッジサンダルを履き堂々としたジェスチャーのクリスタル。

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TO THE DEAREST ラルフローレンはプレスプリングコレクションのためにセーターを積極的に活用した。黒色のクロップドタートルネックに天然の貝ボタンが特徴のリネンパンツ姿は当然キールックとして挙げられる。

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TOP WOMAN 歌手と俳優、ある意味似ているようで異なる二つの職業を通じて本人の多彩な姿を自在に見せてくれるクリスタル。従来見られなかったボブスタイルが新たにやってくる。そこにワンショルダータンクトップとフローラルプリントのマキシスカートまで魅力を加える。衣装とアクセサリーはラルフローレンコレクション(Ralph Lauren Collection)。

 

オーストラリア・メルボルンで<Vogue> の表紙を撮影しました。世界のあちこちで仕事をして旅行を楽しんでいる最中でしょう。

他の人と似ていると思いますが旅行は日常から私自身を解放してくれるみたいです。いつも何か囲まれたりずっと向き合っているものから離れる感じがして好きです。どの都市に行っても滞在中は全神経がそこだけに集中して常に'フレッシュ'になって旅行をたくさんします。よく行く慣れた都市は楽で好きですし、初めて行く都市は不慣れさからくる面白さがあります。

 

去る12月、春沙国際映画祭で<거미집(Cobweb)>のハン・ユリム役で助演女優賞を受賞しました。

普段賞に大きな意味を持たせないんですが、いざ貰うと嬉しかったです。<거미집(Cobweb)>は特に参加したかった作品ですし、頑張って臨みましたし、賞まで貰ったら本当に有難いです。色々と特別な経験をたくさんした作品なので<거미집(Cobweb)>自体が大きな賞、大きな贈り物です。

 

<거미집(Cobweb)>を見ながら特に感じたんですが、1960~1970年代の古典美を帯びていました。魅力を感じる特定の時代がありますか?

いつも昔のものが気になりますし、クラシックなものが一番だと感じます。1970~1990年代が好きなんですが一つの時代をあえて選ぶなら1970年代です。最も自由に生きた10年だという話を聞きました。芸術や音楽、スタイルの面で多様で面白かったと。ちょうど <거미집(Cobweb)>が1970年代を背景としているので、よりグッと惹かれたようです。撮影期間中に間接的にでも経験できたので楽しかったです。その時代に戻って一度生きてみたいです。

 

どの作品でも複合的ですが、<거미집(Cobweb)>や<애비규환(父親叫喚)>はコメディー演技が多くの部分を占めるでしょう。こういったコメディー演技をするとき解消される部分はありますか?

近くの知人たちは私が面白い人間だといいます。私のコメディー演技を見て"まさにあなただ"と言ったんですよ。実は私がコメディー演技をすると思っていませんでした。台本に書いてある状況と台詞自体がコミカルに繋がっているのでそれを心を込めて真剣に演じただけで笑える状況が演出されるんです。そうやって現場の反応が良いと、やっとすこし安心します。それまではどんな演技をしても緊張して震えます。

 

"キャラクターと私が似ている部分があってこそ上手く演じられるのではないか"とおっしゃいましたね。

その考えは今も変わりません。私とキャラクターが共に成長するようです。 <애비규환(父親叫喚)>のトイルの責任感があって家族を愛する姿、 <거미집(Cobweb)>のハン・ユリムの任された仕事をプロフェッショナルにやり遂げる点は私に置き換えるとより入り込めました。これからもキャラクターと私の共通点を探し出しながらキャラクターをより理解しようと思います。

 

キャラクターと自身のシンクロ率を探す分だけ、作品を準備するとき、内面をたくさん覗いてみるしかないですね。その作品が人間クリスタルにとっても助けになるようです。

そうです。キャラクターを研究しながら私と似ていたり異なる点をずっと探して、そうしながら私を振り返って考慮していなかったことも考えてみます。不思議なことにだんだんそのキャラクターの立場から察せられるようになります。正直に言うと自身を変えるほどドラマティックに助けになったことはまだありません。ただそのときその瞬間で、また元の私に帰ってきます。とても短い間だけ違ったように生きるのが、それが好きです。

 

安定を求める性格だとおっしゃいました。ですが俳優は常に新しさに直面して挑戦しなければならない仕事ですが、どうやって対処していますか?

よく分かりません。まだ難しいです。たぶん完璧な対処法は会得できないかもしれません。新しい仕事に怖さもありますが好奇心もかなりあるからなのか、いつも多様な姿が現れる気がします。正解は無いようでその時その時最善を尽くします。

 

10代でデビューした時から堂々として見えました。新人から垣間見えるぎこちなさや過剰な行動は無くいつも落ち着いて見えましたよね。中には大変な瞬間も多かったでしょうが、それでも毅然と幼い時期から活動できた原動力何でしょうか?

当然家族の影響が一番大きかったです。母は私が幼い頃から自尊心が生まれる色んな環境を与えてくださって、それに関する言葉もたくさんかけてくれました。私より先にデビューした姉がぶつかりながら感じた点を話して助言してくれましたね。そして幼い頃から旅行をたくさんして'世界は広く私はどこかで何でもない'という気持ちが徐々に染み込んだようです。みんな合わさって自然に聞くものは聞いて、流すものは流すコツができたみたいです。今も完璧ではないですが。

 

前回の<Vogue>インタビューで自身は'水が流れるように生きてきた'とおっしゃいました。そんなクリスタルが今、意欲を持っている目標は何でしょうか?

私は24という数字が好きなんですが、まさに今年が2024年なので、叶えたい目標がいくつかあります。一つ目は健康、二つ目は良い作品に出会うこと。最後に以前から挑戦したかったことを叶えられたらいいですね。 

 

 

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